2009年05月04日

医者のキモチ@

数日間しおらしく少食にしていた反動で今日は食欲全開。スコーンに野菜に大きなサーモンの切り身に… 食べ過ぎて苦しいほど食べてしまいました。あ〜だから太っちゃうのね… 自重せねば。

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最近読んだ本がこれです。

how doctors think.jpg

作者のジェローム・グループマンは血液腫瘍学を専門とするお医者様で、ハーバード大学医学部の教授でもあります。

ドクターの視点で医療現場の裏側を説明している本なのですが、内容は堅苦しくなく、人の生死を分けるような判断を短い時間で下さなければならない医師の胸のうち、思考プロセスなどがわかりやすく綴られています。

面白かったので、いくつかのチャプターを紹介しようと思います。

今日は”Lessons from the Heart”−『心』から学ぶこと、とでも訳すのでしょうか。
医師といえども人間、感情にまったく左右されないことは不可能で、それゆえに間違いがおきることもあるという話です。

まず、先入観というのは医師の判断にも大いに影響を及ぼします。
例えばいかにも不健康な人(大酒のみ、ヘビースモーカー、超肥満)に身体の不調があらわれた場合、疾患がその生活習慣に由来している、と疑う医師が多いようです。実際そうである確立は高いのでしょうが、本当の原因は別にあることもあります。先入観にしばられているあまり、それを見逃したり、発見に時間がかかったりすることも少なくないそうです。一方その危険性をわかっているドクターが、意識的に先入観を退け、他の可能性を考慮し追加のテストをしているうちに、思いもかけなかった病気が浮かび上がることもあります。こういうことがあると、『名診断』として病院内の話の種になるというのですが、患者の側からすると「何でいつもそうしてくれないの?」とちょっと悲しくなります。

また、これは私の経験でもそうなのですが、各症状を起こす一番典型的な疾患をまず考え、その線で治療して、それが効かなかったら次の策を練るような医者もよくいます。特に漠然とした症状が慢性的に続くような場合は、通り一遍の検査の後に「心配することはない」とか「精神的なもの」、と体よく追い払われてしまうこともあります。そういう患者さんの話を親身に聞き、ありがちな診断で片付けず、普通以上によくよく調べて、真の病因を探り当ててくれるのが名ドクターなのですが、そういう方にはなかなかめぐり合えませんね。

逆に、健康そのものに見え普通の検査でも異常が発見されない場合、実は深刻な疾患が進行中なのに、それを見逃されてしまうこともあるそうです。あまり健康そうに見えるがゆえに、まさか恐ろしい病が隠れているとは医者も疑わなかったということでしょう。

また、主治医と患者というビジネスライクの関係を超え、お互い人間として好感を持ち合うようになった場合にも、それがマイナスとして働くことがあり得るのだそうです。例えば、好感を持っている患者を、負担の大きい検査や治療にさらしたくない、と医師が感じて躊躇してしまうからです。そしてその結果、患者の重病の発見が遅れたり、命の危機にさらされたりするケースもあるそうです。

冷たい態度の医者が好きな患者というのはいないと思います。でも優しいドクターと仲良くなって、あまり自分に気をつかいすぎてもらうようになったら、それもまた要注意なのかもしれません。本当に難しいですね。
posted by leo at 15:13| Comment(2) | 本やブログなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いくら医者とはいえ、症状だけでは病気を決められないのです。
日本だとたぶん○○でしょうとか言ってくれますが、こちらの医者はあまり言わない。
必ず検査の結果待ちか、「良くならないとまた来週来て下さい。」ですよね。
それは仕方ないけれど。
でも見逃されてしまうことだけは、患者としては、避けたいですよね。
だからこそ少しでも調子が悪いと、徹底的に診てもらえるように、患者も主張すべきです。
医者が100%正しいわけではないのですから。
Posted by yoshiko at 2009年05月05日 11:24
「良くならなかったらまた来てね」って多いですよね。
そうしてるうちにどんどん悪くなって、治るものも
治らなくなっちゃったらどうするのかな〜と思います。
血液検査ひとつとっても、何について調べるのか相当
細かく分かれてるらしくて、ありがちな項目しか調べて
もらえないと、見つからない疾患もあるんですよね。
Posted by leo at 2009年05月06日 15:54
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