2009年04月12日

お医者さまと付き合う方法

ウサギさんと絵つき卵もイースターにはつきものです。

easter bunny.jpg

日本でもカナダでも、いわゆる「会社員」という立場で何年も働いてきました。会社員をしている人は誰でも感じることかもしれませんが、最も基本となるのは『人と良い関係を築き、それを保っていく』スキルではないでしょうか。それは馴れ合いとは違います。例えばのんびりやの同僚に、さっさと案件を処理してもらいたいときに、「早くやってよ」とガミガミ言うのは愚かなことです。柔らかく、さりげなく仕事がはかどるよう仕向けていくようにしなければなりません。

こうした「会社員」スキルは、医師と付き合っていく上でも役立つように感じます。去年から、かなりの数のお医者様に会って、医者と言っても10人10色だと気づきました。共通項は、みな「私はドクターであ〜る」というプライドを持っていることです。ただそれをどの程度表に出すかは個人差があります。

なんとなく小物ほどプライドむき出しのような気がします。入院中の朝の回診をしている研修医などは、そもそも4-5人のグループでぞろぞろ回ってるくせして(ひとりでは診断できない)、妙に偉そうな態度です。この人たちには、何か問題(痛みなど)があれば伝えますが、病気の質問はしてもたいした答えが返ってこないので、時間とエネルギーの無駄です。適当にイエス、イエス、と言って、すみやかに気持ちよく去っていただくよう仕向けました。そして質問は執刀医が立ち寄ってくれた時にすればよいのです。

ナースさんは5分も見ていたら、どの程度有能な人か大体わかります。この人はできる、という方に出会ったら、普段はあきらめているような細かいことまでお願たりして、あとはおまかせムードです。逆に、この人は愛想はいいけど仕事はいい加減だなと思ったら、やることなすこと見てないふりして目の隅でチェック。適当にされそうだと思ったら「すみませ〜ん、それはこうしてもらえますか〜」と素早く一言そえるようにしなければなりません。

ベテランのドクターの中にも、口数の多い人、少ない人、お高い人、腰の低い人、明るい人、暗い人、気難しい人など様々です。アポイントメントの前に、ネットで予習して具体的な質問を考えておくと、効率良く診察がすすむことが多いです。ただ、患者のこちらにあまり(余分な)知識があると感じさせると、かえって警戒するようなので、多少無知を装い「xxxxって何なんですか〜?」(ネットで読んで知っている)と無邪気な質問を混ぜると、診察室の空気がなごやかになるようです。

検査の結果などはドクターが口頭で説明しますが、これはほとんど「異常なしでした/何か見つかりました」といった短い説明なので、レポートのコピーを必ず貰うようにしています。患者本人のメディカルレコードを本人にリクエストされたら、渡さないわけにはいかないので、コピーはすぐ貰えます。でも頼まなければくれないんですよ。

主治医のドクターMは、北米で成功する人に多いタイプです。つまり明るくて、エネルギーに満ちていて、口が達者で、押し出しがよく、頭がきれる。が、多少そそっかしい面もあり、細かいことなどは忘れることもある。というタイプで、分野が違っても出世する人には、こういう性格の人が多いのは何故でしょうか。今の職場でも前の職場でも、会社幹部(VPとかDirectorとか)は大抵似たような行動パターンです。

前回の診察の時など、いきなり「今回は6回目のキモ…」と言い出して「違いますよ〜、4回目ですよ〜、血液検査の結果が6回出てるけど、その内の2回は白血球が足りなくてNGだったんですよ〜。」と言うと、「あっそうでしたね」とそれでも堂々としています。

診察後ナースに「では明日がキモで、その次は3週間後…」と言ってるのを小耳にはさみ、「3週間ですか?4週間ですか?」と慌てて問いただすと「ん〜、骨髄の回復が遅いから4週間!」

患者なんだか秘書なんだかわからないような気分でした。(笑)





posted by leo at 15:25| Comment(4) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月22日

病歴を振り返って

今までの病歴や治療の経緯を振り返ると、治療ペースがスローなのは明らかです。まあカナダでは万事のんびりしているから、病気の治療だけ早くなると期待するのが間違いなのでしょうが。

ちなみに:
良性腫瘍かと思って腹腔鏡手術で切除した左卵巣から、がん細胞が発見されたのが昨年6月上旬。しかもその時点で、手術中に癌が破裂したこともわかっていた。
    ↓(ウエイティングタイム=2ヶ月以上)
残った右卵巣、子宮、卵管、大網切除の為の再手術は8月20日。

術後の化学療法がすぐ始まらなかったのは、私が二の足を踏んでいたせいもありますが、グリグリ騒動がなければ10月に始まっていたと思います。

そのグリグリが癌の転移と確定したのが11月半ば。
    ↓(ウエイティングタイム=2ヶ月弱)
キモセラピー開始は1月7日。

これってやっぱりちんたらしてますよね。

このノロさが、どれだけ私の予後に影響しているのか考えて、ちょっと憂鬱になることもあります。手術も化学療法も早いに越したことはないですよね。が、大勢に影響はなかったのかな、という気もします。(相当カナダに染まってますね…)

私の人生を左右する決定的ダメージは、やはり5月26日の腹腔鏡手術で癌が破損されてしまった事実だと思っています。グリグリもその時こぼれた小さな癌である可能性が高いのです。それについては、ドクターMに再度よく質問しました。グリグリのうち数個は、腹腔鏡のポートの真上であることから、器具に付着してそこまで辿り着いたことは十分有り得ると言っていました。ただそれだけだと、ポートから少し離れた(3〜5cm)位置のグリグリの存在を説明できないと。何故、どういう経路でそんな場所に転移したのか、その真相をつきとめることは結局無理のようです。

あの時、開腹手術で左卵巣とのう腫をそっと傷つけないように切除していたら、今頃私は癌のことなんか忘れて暮らしていたのではないか… そんな考えが何度も心に浮かびました。そして一体何が悪かったのだろう、誰が悪かったのだろう、と考えたことも。

でもあの時は、激痛にあえぐ救患(私)を救うために、病院側は迅速に診断を下し、治療を実行することを必要とされていたのです。

ネットで調べてみると、漿液性の卵巣腫瘍の場合まずエコーで調べてみて、腫瘍内に固形の部分が混じっていたら悪性の可能性がでてくるのだそうです。私も手術の前に、かなり念入りにエコーで調べてもらった記憶はあります。(モルヒネで朦朧とはしていましたが。)エコーの技師が間抜けだったのでしょうか。それともエコーで識別できるほどはっきりと現れていなかったのでしょうか。CTスキャンを併用してもらえば良かったのでしょうか。でも、念入りにいくつもテストをして慎重に診断する時間の余裕があったとも思えません。なにしろ茎捻転を起こしていたのですから。CA125は調べませんでしたが、やったとしても無駄だったでしょう。(私はこのマーカーにはあまり反応しません。)

癌はある程度進んだ状態でないと、見た目で癌かどうか判断するのは難しいようです。何十年も癌治療一筋のドクターMでさえ、子宮への転移を見抜けませんでした。腹腔鏡手術をしたドクターSはベテランですが、婦人科医で癌の専門家ではありません。「癌には見えなかった」という言葉は本音だったと思います。

私の身体に癌が出来てしまったこと自体は誰のせいでもありません。
不思議と、手術の失敗についてドクターSを責める気にもなりません。
でも一つ許せない、と今でも感じることがあります。

doctor_S.jpg

ドクターSが私に癌の告知をした時、どうして手術中に破裂したことを黙っていたのか。それがどういう意味を持っているのかは、いくら婦人科医だってわかっていただろうに… 正直に言ったら、私がその場で怒り狂ったり、裁判で訴えると言い出すとでも思ったのでしょうか。(訴えたらお金もらえるかな〜とちょっと考えたことはありますが。)

本当にその事だけは、思い出す度に悲しい気持ちになります。
だから、愚痴るのは今回で終わりにします。
過ぎたことにクヨクヨしてもしかたないもんね〜。前向き前向き。
posted by leo at 17:00| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月01日

新しい年が来た

2008年は波乱の年だったので去ってくれてほっとしてます。
2009年もチャレンジが多そうですがとりあえず…

new year.jpg

癌になって良かったことなんてあまりないですけど、強いて言うなら季節の移り変わりとか、そんな当たり前の事がすごく美しく感じられるようになったことです。寒い雪の日にズボズボ雪にはまりながら歩くのも何だか嬉しくて、それが表情にでるからかすれ違う人もニコッと笑ってくれて、そんな時生きてるって楽しいな〜と心から思います。仕事したり買い物したりという、ありふれた日常生活にも感謝の念を覚えるようになりました。と言っても相変わらずだらだら暮らしてますが。

今年の抱負は、マイペースで焦ったり落ち込んだりせず可能な限り元気で普通の生活すること。
夢は…
今こうしている瞬間にも世界のどこかで天才科学者が画期的な癌治療法を発見中かもしれない。
な〜んて無理かな。
でも昔は不治の病だったのに今では簡単に治る病気だって沢山あるんだから、不可能ではないですよね。
天才科学者さ〜ん、早く研究を完成させてノーベル賞貰って下さ〜い。
それまで持ちこたえるように私も頑張るからね。

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posted by leo at 17:58| Comment(2) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月21日

いやな予感

急にお腹が痛くなり左の卵巣にできたのう腫を摘出してもらいました。
その手術の担当医に術後検診のアポをとろうと電話したところ、何だか様子がおかしいのです。連絡をとろうと捜していたとか、翌日にアポがとれたから早速来てくれなんて言うのです。術後検診は手術の4週間後の筈なのに… 専門医のアポなんて普通は3週間くらい先でないと取れないのに…
思いっきりいや〜な予感がしました。ひょっとして癌?という考えが頭に浮かんでも自分で自分に悪い冗談を言っているような感じ。でも医者がすぐ来いって言う時は余程良くないものが見つかった時…ですよね。
次の日その医者に会って、案の定摘出した卵巣から癌が見つかったと告げられました。人生をくつがえすような告知だったにもかかわらず実感がわかず、とくに悲しくもなくショックでもなく、正直どう受け止めてよいのかわからないという状態でした。

それから半年あまりたった今も、私のお腹の中の癌は元気一杯です。
このブログでは今までの経過を振り返ったり、今後の治療の様子を綴ったりしていく予定です。記録を残して置きたいし、他の方の参考になればとも思っています。
posted by leo at 19:05| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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